Column

2023.06.09

インボイスと短期前払費用など

所得税 法人税 消費税

インボイス導入前

令和5年9月30日までに支払われた「短期前払費用」(法人税法・所得税法の規定の要件を満たすものに限ります。)に係る消費税の仕入税額は区分記載請求書に基づいて税額控除の対象とすることができます。対価の受取事業者はインボイスを交付する義務はありませんが、同年10月1日以降、支払い事業者からインボイスの交付を求められた場合は交付義務があります。

令和5年10月1日以降

令和5年10月1日以降に支払われた「短期前払費用」(法人税法・所得税法の規定の要件を満たすものに限ります。)に係る消費税の仕入税額は適格請求書に基づいて税額控除の対象とすることができます(免税事業者からの仕入税額控除については経過措置により控除割合が定められています。)。対価の受取事業者は支払者の求めによりインボイスを交付する義務が生じますが、そのタイミングは役務提供が現実に発生したときとなります。

 

継続取引の場合のインボイス交付

賃貸借契約のように毎月定額の支払い(受取り)の場合、その都度インボイスを発行することは現実的ではありません(もちろん交付は原則ですが)。そこで交付手続きを簡素化するために、賃貸借契約書等に追加事項としてインボイス導入日後のインボイス交付についての逐次の交付を省略する書面を交付することも認められます。その場合免税事業者を除き、契約書等にインボイスの法定記載事項を記載した項目を記した書面を相手方に交付することです。その際の記載すべき事項は次の通りです。

①登録番号

②税抜または税込対価の金額

③適用税率

④税率ごとの消費税額(地方消費税を含みます。)

 

インボイスに係る法定保存期間

インボイス発行事業者および受取事業者のインボイス(発行控)の法定保存期間は、課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日から7年間とされます(なお、課税事業者の帳簿の法定保存期間も同様とされています。)。

 

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